■ 抄録・要旨
| 新津川が流れる新潟県新潟市秋葉区は、明治時代後期から大正時代にかけて日本一の産油量を誇る地域であった。現在では、油の採掘は行われていないものの、新津川周辺において少量の原油が自噴している箇所が確認されており、川岸や川底から滲み出た原油により河川が汚染されることが懸念される。
本研究では、新津川流域で自噴した原油を採取し、それらに含まれる炭化水素類のうち炭素数12〜32のn-アルカン類(C12〜C32)、PAHs及びトリテルパン類の組成を明らかにするとともに、底質中の炭化水素類の組成と比較することにより、底質中における炭化水素類の由来の推定を行った。
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